955 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/02/15(日) 22:59:32 ID:ekVx5UnV0
「昆虫って嫌いなんですよ」
彼はなぜか恥ずかしそうに言った。
「弱っちくて、せせこましくて、集団で、自分の習性に抗えずに生きる下等生物」
彼は私に擁護を求めるように、説得するように話し出した。
「潰せば汚らしい体液を吐き出すし、放っておくとすぐ臭くなるし」
目が爛々と輝いている。
むしろ、夢中な物を語っているかのようだ。
「だからねえ、虫を捕まえたら、なるべく苦しむ方法で殺すんです」
「方法とは?」
「まずねえ、手足をバラバラにするでしょ、それから、解剖してあげるんです」
私はどす黒い嫌悪感に耐えながら、彼に話の続きを促した。
「柔らかなお腹をねえ、さって裂いて…。するとね、あんな醜悪な生物でも、
それはそれはキレイな臓物が顔を出すんです」
男は喜色満面に、ともすれば舌なめずりせんばかりの嬉しそうな表情で語る。
「ボクと大して変わらないねえ、キレイな臓物がねえ…」
その光景を思い出したのか、彼は夢見心地でうっとりとしている。

私は調書に
「容疑者は殺害自供、方法は四肢損壊後、割腹を行うというもの。
これは現場、及び被害者の状況と一致する」
と記した。


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923 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/02/15(日) 05:03:33 ID:UEr+We/G0
近所の廃病院はいわくつきの場所として昔から有名だった。
看護婦が夜な夜な歩き回っているとか、そういうありきたりな話もあるくらいだ。
そこに友人と肝試しに行くことになった。「心霊写真とろーぜw」とかそんなノリで。

だが出かける前のテンションは急に落ちていき、俺と友人の口数は少なくなっていた。
そして足取りも次第に重くなってきた時、集中治療室と書かれた部屋に着いた。
俺と友人は半ばやけくそでその部屋に入った。
中は他の部屋より幾分冷えている感じがした。タイル張りの部屋だからだろうか。
と、友人が「うわ」と呻いた。「何?」「あ、あれ」
友人が指差した方向には大きな落書きがあった。さっきまでそういった類のヤツまったく見なかったのに。
だがその落書きはどこか奇妙だった。何かの図形?の様な…。
暗くてわからないので俺はもっと近づいて見ることにした。
何かのシンボル…?まるで宗教的な…。しかしまだはっきり見えない。もっと、もっと…。

目の前の位置まできた時、その図形が細かい模様で成り立っていることに気付いた。
なんだ、これ…。「おい、何してんだよ」
暗くてまだ見えない。手がつくくらい近づけば…。「おい、もう帰ろうよ」
もう少し、もう少しではっきりと…。「おいって!」

見えた。「あ」





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