983 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/07/21(火) 18:27:20 ID:4Ii/jH5Z0
私の最後の心霊ツアーとなった場所で実際に起こった話し。
大学時代、夏になるとバイト仲間で度々心霊スポットへと肝試しに行った。
山中の霧がかったトンネル、墓地、廃病院、貯水池、富士の樹海。
色々巡ったが、霊には縁がなかった。
だが最後となった心霊スポットは、別格であったように思う。
埼玉県北部。暗闇で辺りはハッキリと見えなかったが、鬱蒼とした森に囲まれ
街灯も舗装された道もない場所にぽつんと建つ、それは廃屋だった。
車のライトに照らされ、植物の蔓でびっしりと覆われた廃屋の敷地を囲う垣根が見えた。
人の背丈をゆうに超える垣根のせいで家屋は2階の一部を除いて殆ど見えない。
決して小さくは無い庭があることも想像できたが、
とにかく車中からではほとんど窺うことが出来なかった。
程なくして私たち4人は車から降りた。
メンバー4人は全員男性。発案企画、車まで出してくれる心霊大好きSさん。
自称霊感有りのI、気が強く霊否定派のH、そして私。
「あ、ここは本気でまずいです」とIが言ったが、
富士の樹海や小河内ダムの時も似たような事を言って何も起こらなかった為、
一同「またか」と聞き流した。
懐中電灯で辺りの闇を照らす。廃屋の敷地を囲うのは、垣根と言うよりブロック塀だった。
グルリと回ると大きな門があった。
が、太い鎖でグルグルに巻かれ大きな南京錠が掛けられており、門を開けることは出来なかった
985 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/07/21(火) 18:28:19 ID:4Ii/jH5Z0
S「門、足場がある。上って入ろう」
I「無理ですよ、入らない方がいいですって!」
H「一人で残ってていいよ。俺たちは入る」
そうこう言っているうちにSさんが門を越えた。
飛び降りるときの反動で、門がガシャーーンと大きな音をたてる。
Hも門を上り、なんだか気が進まなかったが私も上った。結局Iも私たちについて来た。
中は酷く荒れていた。
木や腰の高さほどもある雑草、壊れた水槽、三輪車などが私の懐中電灯に照らし出された。
S「鍵かかってない」
この一言に、私もさすがに嫌な気分になった。ふと振り返るが、闇でIの表情は見えなかった。
庭のあちこちをライトで調べていたHがSさんの言葉を聞いて戻ってきた。
H「結構豪邸だな。金持ちの家だったっぽい」
S「じゃあ入るぞ」
Sさんがドアを開けた。私たち4人は雪崩れ込むように中へ入った。
しばらくは4人固まり無言で家の中を歩いた。もちろん土足で。やがて強気なHが口を開いた。
H「なんだ、これ・・・」
S「新しいな、なんか。人住んでるのか?」
H「だとしたらマズイでしょ今」
S「だよな」 二人は苦笑いしていた。
確かに中は外と違って荒れていなかった。
とはいえ、今も誰かが住んでいる様には感じられず・・・。私は帰りたくなっていた。
それ以上先に進む気になれず、玄関付近の廊下まで戻り一人そわそわしていると、
私の最後の心霊ツアーとなった場所で実際に起こった話し。
大学時代、夏になるとバイト仲間で度々心霊スポットへと肝試しに行った。
山中の霧がかったトンネル、墓地、廃病院、貯水池、富士の樹海。
色々巡ったが、霊には縁がなかった。
だが最後となった心霊スポットは、別格であったように思う。
埼玉県北部。暗闇で辺りはハッキリと見えなかったが、鬱蒼とした森に囲まれ
街灯も舗装された道もない場所にぽつんと建つ、それは廃屋だった。
車のライトに照らされ、植物の蔓でびっしりと覆われた廃屋の敷地を囲う垣根が見えた。
人の背丈をゆうに超える垣根のせいで家屋は2階の一部を除いて殆ど見えない。
決して小さくは無い庭があることも想像できたが、
とにかく車中からではほとんど窺うことが出来なかった。
程なくして私たち4人は車から降りた。
メンバー4人は全員男性。発案企画、車まで出してくれる心霊大好きSさん。
自称霊感有りのI、気が強く霊否定派のH、そして私。
「あ、ここは本気でまずいです」とIが言ったが、
富士の樹海や小河内ダムの時も似たような事を言って何も起こらなかった為、
一同「またか」と聞き流した。
懐中電灯で辺りの闇を照らす。廃屋の敷地を囲うのは、垣根と言うよりブロック塀だった。
グルリと回ると大きな門があった。
が、太い鎖でグルグルに巻かれ大きな南京錠が掛けられており、門を開けることは出来なかった
985 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/07/21(火) 18:28:19 ID:4Ii/jH5Z0
S「門、足場がある。上って入ろう」
I「無理ですよ、入らない方がいいですって!」
H「一人で残ってていいよ。俺たちは入る」
そうこう言っているうちにSさんが門を越えた。
飛び降りるときの反動で、門がガシャーーンと大きな音をたてる。
Hも門を上り、なんだか気が進まなかったが私も上った。結局Iも私たちについて来た。
中は酷く荒れていた。
木や腰の高さほどもある雑草、壊れた水槽、三輪車などが私の懐中電灯に照らし出された。
S「鍵かかってない」
この一言に、私もさすがに嫌な気分になった。ふと振り返るが、闇でIの表情は見えなかった。
庭のあちこちをライトで調べていたHがSさんの言葉を聞いて戻ってきた。
H「結構豪邸だな。金持ちの家だったっぽい」
S「じゃあ入るぞ」
Sさんがドアを開けた。私たち4人は雪崩れ込むように中へ入った。
しばらくは4人固まり無言で家の中を歩いた。もちろん土足で。やがて強気なHが口を開いた。
H「なんだ、これ・・・」
S「新しいな、なんか。人住んでるのか?」
H「だとしたらマズイでしょ今」
S「だよな」 二人は苦笑いしていた。
確かに中は外と違って荒れていなかった。
とはいえ、今も誰かが住んでいる様には感じられず・・・。私は帰りたくなっていた。
それ以上先に進む気になれず、玄関付近の廊下まで戻り一人そわそわしていると、
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