上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

590 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/08/08(土) 01:40:32 ID:2JWKHrPf0
明日が明後日になったけど約束どおり投下する。

「先ほど○○駅で発生しました人身事故により、ただいま上下線とも運転を見合わせています。お急ぎのところ申し訳ございませんが・・・」
週末の夜、溢れんばかりの人で身動きのとれない新宿駅のホームに駅員のアナウンスは繰り返された。
人身事故・・・すなわち飛び込み。地方の人はぴんと来ないかもしれないが、東京では日常的に発生して、そのため電車の遅延に度々遭遇する。
「ちっ、早く帰りたいな。」俺は舌打ちした。
このところ俺の仕事は多忙を極めていた。会社の決算資料作成のため徹夜のオンパレード。心身ともに疲れきっていた。明日の土曜も出勤する予定だったので金曜の今日は早めに退社した。早いと言っても10時を回っている。なのになんだ、電車が動いていないなんて。
40分程度待ち、やっと折り返しの電車が到着した。
待っている間にホームの人の数は恐ろしく膨れ上がっていたが、奇跡的に俺は席に座ることができた。
車内は超満員、この時間帯なので乗客の多くは一杯やっており車内の喧騒は酷かったが、俺は席に座ってすぐさまウトウトし始めた。



598 名前:KO2[sage] 投稿日:2009/08/08(土) 01:52:34 ID:2JWKHrPf0
「チャーハン、ロック入りました。」
「はい、チャーハンのロック入りました。」
チャーハンのロック?
「すき焼き、さび抜きで」
「はい、すき焼きさび抜き入りました。」
すき焼きのわさび抜き?なんだ、この注文は?
暗闇の中、居酒屋の店員風の若い男達の威勢のいい声が鳴り響いた。
ああこれは夢の中なんだ、俺は気づいた。だったら、この変てこな注文面白いんで、もうちょっと聞いてみてやるかと思った瞬間、俺は金縛りになった。
「お父さん、ストーブ、ちゃんと消した?」
今度は中年の女性の声だ。さっきの居酒屋の兄ちゃんは遠くからの声だったが、今度は俺の耳元だった。金縛りは一層強くなり、息苦しさの度合いは増していった。
声も出ない、眼も開かない、こりゃやばい・・・俺死ぬのか。
そして次の時、俺の思考の中に、全身血だらけで赤黒く染まったスーツを着た中年の男が物凄い形相で現れた。俺を睨んでいる。
うわぁ、この人はさっき飛び込んだ人だな、と直感したとたんに金縛りは解け、同時に眼が開いた。
目の前に見えたのは、先ほどの車内の光景と何ら変わらない、人・人・人・・・。変わらぬ喧騒。車内アナウンスで俺は最寄り駅の一駅前まで来ていたことを知った。

スポンサーサイト
09.20 (Sun) 02:44 [ 怖い ] CM11. TOP▲