773 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 23:57:48.19 ID:Shb+jUyB0
もうずいぶんと前のこと。

なくなった爺さんの13回忌で田舎(信州の松本)に帰った。
実家はすでになくなっていたので、法事の前夜母と俺は松本のすぐ近場にある温泉街のホテルに泊まることにした。

温泉は24時間いつでも入れる。俺は広い風呂が久しぶりで楽しく、真夜中に一人湯船で泳いだりして遊んでいた。
気がつくと午前1時を回っていた。これはいくらなんでも遅すぎる、明日の法事に差し支えるというので部屋に戻って眠ることにした。
風呂場は半地下にあり、俺の部屋は3階だった。もうホテル内の照明は落とされており、足元を照らす薄暗い常夜灯があるばかり。人気の完全に途絶えたエレベーターホールからエレベータに乗り、3階で降りた。
そこを左に曲がると、まっすぐな廊下があって俺の部屋はその廊下の真ん中から少し手前くらい。長さにして20メートルほどだったか?廊下の突き当たりは、非常階段に通じる鉄の扉。
薄暗いその廊下に一歩足を踏み出したとたん、俺はその場に凍りついた。

廊下の向こうの端に、文金高島田というのかとにかく和装の、花嫁さんが立っていたからだ。

そしてその花嫁さんは、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
俺もその場に立ち止まっているのもおかしいと思い、自分の部屋に向かって歩き出した。花嫁さんはこちらに進み、俺はそちらに向かって歩いてゆく。
すれ違った瞬間、花嫁さんは小さく会釈をした。白粉の匂いと衣擦れの音がした。
俺は自分の部屋にたどり着き、花嫁さんのほうを振り返った。
ちょうどエレベーターホールのほうに曲がっていったところだった。

結構大きなホテルだったし、翌日は日曜日だから結婚式のリハーサルでもあったのかなあ、と漠然と感じた。とにかく恐怖感はなかった。

翌日の法事も無事に済み、東京に戻った俺は友人(女)に
「こんなことがあった」
と真夜中の花嫁さんの話をした。



774 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 23:58:31.20 ID:Shb+jUyB0
友人はこの話に異常に食いつき、そのときの状況を絵に描いて説明しろという。

20メートルの廊下。
俺の部屋はその真ん中から少し手前。
花嫁さんが最初に立っていたところは、非常階段に通じる鉄扉の前。

「あんた、その人とすれ違った、っていったわよね」
「うん」
「おかしくない?廊下のむこうとこっちから歩き始めたなら、どこですれちがうっていうの?だって、あんたの部屋、廊下の真ん中より手前にあったのよね」
「・・・うん」
「あんた、よほどゆっくり歩いていたの?」
「いや・・・そんなことはないけど・・・」
「あのね。
 花嫁衣裳ってとてもきつくて重くて、ゆっくりしか歩けないのよ。
 まして頭まで作ってあったんなら、重たくて一人でバランスをとって歩くことも難しいんだから。
 なんでそんな格好をした人がそんなに早く歩けるの?」



775 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00:16:29.75 ID:aD4sq++40
続き、続きはあるの?


776 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00:18:38.41 ID:67f8Pfv70
続きというか、俺が最初想像していた結婚式のリハーサルのようなものではないかというのも友人にばっさり否定された。
夜中に白粉なんか塗っていたら翌日本番があるとして肌がぼろぼろになるという。
結局良くわからない。
このホテル、今でもやってる。



781 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00:57:02.68 ID:Ucg9Us9u0
>>776
ものすごく怖かった
文金高島田、こえええ



786 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 01:50:17.00 ID:67f8Pfv70
>>781
怖がってくれてありがとう。

花嫁さんとすれ違ったときは特になんとも思わなかったのだが、後日の友人の検証により背筋がぞっとしてしばらく眠れなくなってしまった。

まず、花嫁さんの移動速度が検証すればするほど異常なことに気づいた。
俺は部屋の前で花嫁さんが廊下を曲がって行くのを確かに見た。
俺が花嫁さんとすれ違ったこと自体異常なのだが、確か俺はその直後に部屋についたはず。
しかしふっと見た花嫁さんはすでに廊下の影。
時間の進み方がおかしくなっていたのではないか。

だが一番恐ろしいのが、あの花嫁さんはどこから来たのか、ということだ。
最初に書いたとおり、廊下の突き当たりは非常階段の鉄扉。
まさかそのむこうからやってきたのだろうか。


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11.21 (Mon) 21:49 [ 怖い ] CM5. TOP▲

300 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/10/01(土) 23:08:03.34 ID:VU64yO5v0
ちょっと前のことだが、JR新小岩駅のホームで変な男を見た。
サラリーマン風の男は
「僕の腕知りませんかー」
「僕の腕知りませんかー」
と甲高い大声を上げながらホームを行ったり来たりしている。
ちらほらとまばらにいる他の乗客は無視しているのか、男を見ようともしない。

左右どちらだったか思いだせないのだが、男は片腕がないようだった。
スーツのアームホールがひらひらとたなびいていた。
男から目を離し、携帯を見ている間にどこかにいってしまったのか、男の声は聞こえなくなった。
電車到着の放送が流れ、ホームに向き直すと、

耳元で
「知りませんかあ?」
男の顔が俺の顔のすぐ横にあった。
俺は腰を抜かしそうになった。

パァーッと警報が響き、直後に電車がホームに入ってきた。
よろめいた俺は白線の外に出てしまっていたようだ。
一瞬のことだった。

しかし消えてしまったかのように男はいなくなっていた。
男の吐息が耳元に残っている。絶対に気のせいではない。
回りの視線がちょっと気になったので、電車は一本見合せた。

ホームをよく見て回ったが、男の姿はなかった。
以来その男は見ていない。


11.16 (Wed) 21:34 [ 怖い ] CM6. TOP▲

407 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] 投稿日:03/03/12(水) 17:56
親父に聞いた話。

30年くらい前、親父はまだ自分で炭を焼いていた。
山の中に作った炭窯で、クヌギやスギの炭を焼く。
焼きにかかると、足かけ4日くらいの作業の間、釜の側の小屋で寝泊まりする。

その日は夕方から火を入れたのだが、前回焼いた時からあまり日が経っていないのに、
どうしたわけか、なかなか釜の中まで火が回らない。ここで焦っては元も子もないので、
親父は辛抱強く柴や薪をくべ、フイゴを踏んで火の番をしていた。

夜もとっぷり暮れ、辺りを静寂が支配し、薪の爆ぜる音ばかりが聞こえる。
パチ・・・パチ・・パチ・・・
ザ・・・ザザザ・・・
背後の藪で物音がした。
獣か?と思い、振り返るが姿はない。
パチ・・・パチン・・パチ・・パチ・・・
ザザッ・・・・ザザ ザ ザ ザ ザ ァ ァ ァ ァ ―――――――――――
音が藪の中を凄いスピードで移動しはじめた。
この時、親父は(これは、この世のモノではないな)と直感し、振り向かなかった。
ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  
音が炭釜の周囲を回りだした。いよいよ尋常ではない。
親父はジッと耐えて火を見つめていた。
ザ・・・
「よお・・何してるんだ。」
音が止んだと思うと、親父の肩越しに誰かが話しかけてきた。
親しげな口調だが、その声に聞き覚えはない。

親父が黙っていると、声は勝手に言葉を継いだ。
「お前、独りか?」「なぜ火の側にいる?」「炭を焼いているのだな?」
声は真後ろから聞こえてくる。息が掛かりそうな程の距離だ。
親父は、必死の思いで振り向こうとする衝動と戦った。




11.12 (Sat) 21:21 [ 怖い ] CM6. TOP▲

526 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/09/30(木) 10:21:21 ID:8n0CWUPW0
学生の時の話を一つ投下。霊的な話ではないが、今までで一番恐怖を感じた洒落にならん話。

自分は大学生の頃(数年前)行きつけのネカフェがあった。別に安いってわけでは無いが、
かなり綺麗だし、椅子のすわり心地も良いのでよくオンラインゲームや漫画を読みに行っていた。
そんなある日帰るのが面倒臭くなり朝まで寝ることにした。(清算時に勝手に一番安いプランになる)
大体夜中の2時位かな、いきなり通路を挟んで真後ろの席で「ヒホーヒー!」とか、「ぼおおお」
って中々でかい声で騒いでるわけよ。声は女って分かったんだけどマジでうるさい。
店員も注意する気もないし20分くらいそれが続いて、俺もブチギレてそいつのドアに裏拳で
「バン!」って一発かましたんよ。そしたらやっと静かになったけど、まーたブツブツちっさい声だけど
言い出すのよ。このイカレタ女どんな奴だよ、と思って取りあえず自分の室内から覗こうとした。
(ネカフェってドアが下まで無いの多いじゃない?分かるかな)実際のぞいても椅子があって見えない
はずなのに何で俺も覗いたんだろうな~これが大失敗だった。
屈んで覗いたらさ、椅子が横に移動されてて机の下が見えるのよ、んでその女その机の下に入って
体育座りしながらバッグのジッパー開け閉めして、顔だけ俺の方向いてるのww
完璧目合ったわ。正直泣きそうになった。



527 名前:526の後半[sage] 投稿日:2010/09/30(木) 10:22:33 ID:8n0CWUPW0
なんで?何であんなとこにいんの?何で俺の方みてんだ?何で俺の室内を下から見てんだ?
もう完璧パニック。帰りたくても電車もないし煙草吸って落ち着こうとブルってたら、どうも
後ろから「フッ・・ンフ・・フッ」って小さく聞こえるのよ。即効後ろ振り向いた。
はいビンゴ、そいつが俺の室内のドアの下でしゃがんでるのよ笑いながら。(そいつは多分しゃがみ
ながら自分の室内から出てきたんだな、ドアのガラガラ音聞こえなかった)
「ポポーーーーーーーン」とか言って笑いながらしゃがんで進入してきたから、顔面蹴り飛ばしてしまった。
本当に身の危険を感じたからなのか、正直自分でも顔面蹴りにはびびった。今の所女性に手(足か?)
をあげたのがこれが初。

その後はそいつ泣き叫ぶし、店員やっと来て事情説明しようにも俺もテンパって信用してくれないし、
警察来て俺も連れてかれた。まあ結果的には相手の母親が来て逆に俺に謝ってきた。俺も一応頭下げた。
やっぱり頭おかしい子だったみたい。でも一番怖かったのが、その女のバッグに果物ナイフ5~6本
裸で入ってたんだとさ。もうネカフェいかね。


11.09 (Wed) 22:28 [ 怖い ] CM4. TOP▲

737 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/10/07(金) 15:18:31.43 ID:3pxfn7j10
去年の実体験の話をします

6月の半ば頃の話。
当時俺はバイク買ったばかりで、大学が終るとしょっちゅう一人でバイクに乗って
あちこちを走り回っていた。
その日も特にする事がなかったので、次の日休みという事もあり神奈川方面へ
結構な遠出をした。

で、その帰り道、たしか夜の12時過ぎくらいだったと思う。
道とかも適当で標識を頼りにあまり車通りの多くない道を世田谷方面に向かって
進んでいると、急に前を走っていた車が急ブレーキを踏んで蛇行しガードレール
にぶつかった。

目の前で事故を見たのは初めてだったのでかなりびっくりしたが、そうも
言ってられないので、ひとまずバイク路肩に停めて車のほうへ駆け寄った。
車の窓から中を覗き込むと、中には女の人がいて両手でハンドルを持ったまま
頭を項垂れてガタガタ震えている。

「え?これヤバくね?」と思い、とりあえず窓越しに「大丈夫ですかー?」と
声をかけたのだが、女の人から返事は無い。
結構パニック気味だった俺は、ここで警察に電話しないととふと気付いて110番を
した。

警察を待っている間、俺が何度か「大丈夫ですかー?」と聞いていると、女の人は
やっと車から降りてきた。
見た感じ怪我は無さそうだが、顔色は真っ青で何かぶつぶつと呟いている。
少し呟きが気になったので、「どうしたんですか?」と口元に耳を近付けると、
震えた声でとんでもない事を呟いていた

続く


11.05 (Sat) 21:35 [ 怖い ] CM6. TOP▲