673 名前:[sage] 投稿日:2012/04/07(土) 01:09:22.61 ID:izNH2elO0
去年の5月に起きた話を。

大学に入学し友達も何人かできたある日の事、仲良くなった友人Aから、同じく
仲良くなったBとCも遊びにきているので、今からうちに来ないかと電話が
あった。
時間はもう夜の9時過ぎくらい、しかもAのアパートは俺の住んでいるところから
大学を挟んで正反対の方向にあり、電車を乗り継いでかなり先にある。時間も
かかるしちょっと面倒なのだが、特にすることもなく、そのうえ土曜の夜で暇だった
俺はAのアパートへ向かう事にした。

乗り継ぎ駅のホームで待っているとき、ふと気付いたのだがホームで
待っている人がやけに少ない。
「土曜の夜ってこんなもんだっけ?」と疑問に思ったが、特に気にもせず電車に
乗り込んだ。すると電車の中もやけに空いていて酔っ払いらしい2人組みが
乗っているだけだった。

特になんとも思わず席に座り、携帯を弄りながらぼーっとしていると、その酔っ払い
2人も次の駅で降りて行き、代わりに俺と同い年くらいかな?の女の子が乗ってきて
俺の向かいくらいの位置に座った。
最初は気付かなかったのだが、ふと携帯を弄るのをやめて顔を上げると、その
女の子がやたら可愛い事に気が付いた。

黒のセミロングくらいの髪型でちょっと大人しめな感じ、ぶっちゃけ言えばモロに
タイプの子だ。
が、別に女の子と話したことが無いとかそういうのではないけど、彼女いない歴=
年齢の俺に声をかける勇気があるわけもなく、「出会いなんてあるわけないよなぁ」と
心の中で思いながらふとその子を無意識に見つめてしまっていた。
しかも間の悪い事にその子と目があってしまった。



674 名前:[sage] 投稿日:2012/04/07(土) 01:10:27.14 ID:izNH2elO0
「ヤバイ、キモいやつだとおもわれる!」と慌てて目を逸らしてずっと窓越しに
外を見ていました風な態度を取ったのだが、傍から見てもバレバレだろう。
目的地の駅はまだ5駅も先だ、俺は「どうしよう、次の駅で下りるべきか、でも
それだと余計不自然じゃね?」などとあからさまにキョドって葛藤していると、クスクスと
笑い声が僅かに聞こえてきた。

「え?」と俺が正面を向くと、女の子が俺のほうを見て楽しそうに笑っている。
そして、楽しそうに「なんですかぁ?」と俺に話しかけてきた。
「え?マジで?何このマンガみたいなシチュエーション」と思い浮かれまくり
ながらも、表面上は冷静さを取り繕いながら「いや…外を見ていただけだけど…」
と返すと、あろう事かその子はクスクスと笑いながら「私のこと見てたよねー」と
言いつつ俺の隣へと移動してきた。

内心大喜びしながらも、観念した俺は「ごめん、見てました…」正直に答えた。
その後15分ほどの間だが、俺はその子とかなり色々話した、名前はアケミちゃん
というらしく、学部は違うが俺たちと同じ大学に通っているらしい。
しかし、その時は気付かなかったのだが、後になってこの時の会話を思い返して
みると、明らかにアケミちゃんの言動はおかしかった。

最近話題になっていることを話したかと思えば、急に何年も前の話をし始めたり、
時事関連も詳しいかと思えば「この前の地震こわかったねー」というような話
には不自然なくらい反応が薄かったり、同じ話を繰り返し出したかと思えば、
急に無表情で黙ってしまったり。
完全に「可愛い女の子とお近づきになれた」という状況に有頂天になっていた
その時の自分はまるで解らなかったけれど、後から思えばなんといえばいいのか、
自分が見聞きした事ではなく、他所から伝わった情報をただ聞きかじって覚えた
だけといえば良いのか、上手く説明できないが、そんな不自然さと違和感が
アケミちゃんの言動にはあった。



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05.25 (Fri) 21:07 [ 怖い ] CM9. TOP▲

921 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/03/21(水) 15:37:31.57 ID:TsuTB+8M0
朝の通勤電車をある地方駅のホームでで待ってたんだが、
何気なくベンチに目をやると和服の上に毛皮のオーバーを羽織った爺さんが
深く腰掛けて大きく背もたれにもたれている姿が目についた。
茶色っぽいマフラーをぐるぐる顔にまで巻き付けて、鼻より上しか見えない。
出ている額はすごくしわ深くて薄くなった白髪がきちっとなでつけられている。

自分は5mくらい離れたところにいたんだが、
なぜかその爺さんのことが気になって目を離すことができずずっと見ていると、
電車が入るという駅のアナウンスがあって、
すると爺さんは横に立てかけていたステッキをとると、
右手に持って前方斜めに突き出し、チョンチョンと前に押すような仕草をした。
そのステッキの先には通学の女子高生が一人でいて
寒そうな足で携帯をいじってたんだが、
急にがくんと腰が砕けたようになると、
つつつと前につんのめって、そのまま両手を拡げて線路に落ち、
そこに列車が走り込んだ。

ホームは騒然となって、乗客が列車の下をホームからのぞき込んだり、
駅員も走って駆けつけてきたが、
自分は呆然としてその場を動けずにいたが、
ふと我に返ってベンチを見ると爺さんの姿がない。

その時自分のすぐ後ろから急に声がして、
「お前見てただろ、死神なんかじゃないぞ。
念動力だ。・・・わたしは肺ガンでな、もう長いことはないから、死ぬまでに
若い人をもう何人か道連れにさせてもらうよ。」
と言われた。


05.15 (Tue) 01:23 [ 怖い ] CM7. TOP▲

490 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2012/03/10(土) 17:48:46.07 ID:Z7X/5bee0
もうだいぶ前の話
買い物の帰りに姉を見かけちょっと脅かそうと思って後をつけて行った
姉はどんどん進んで行ってふと気付くとまったく知らない道だった
引き返すことも出来ずただ後を追うとトンネルに入った
またこのトンネルがえらく長くて出口は見えるのにいつまで歩いても出られない
それどころか姉にもたどり着けなかった
その内姉も見えなくなりひたすら歩くだけ
トンネルに入って2時間はいたと思っていたのに外は明るいまま
もう戻れないと思い途方に暮れて泣いていると後ろから誰か走って来た
そこでなぜか助かると思わずに走って逃げてしまった
すると急に前のトンネルの穴が明るくなり思い切り走るとついに外に出ることが出来た
周りの景色を見るとまったく知らないところでひまわり畑の一本道だけ
一本道を抜けると田園が広がる田舎だった
農家の人の家に上がらせてもらい家へ電話すると現在は使われていなかった
事情を話して警察へ行くとまったく違うところへ住んでいた
日付や年や県も変わっていないが何もかも分からなかった
ずっと住んでいたことになっているが見たことのない風景だったし
地域の人やクラスメイトの顔も店も学校も分からない
それどころか文字やいろいろな物にも違和感を覚えた
しかも両親はいるが姉はいなかった
結局何だったのかはさっぱりだけどこれが私が体験した一番怖い話


05.04 (Fri) 23:20 [ 怖い ] CM7. TOP▲