857 名前:1[sage] 投稿日:2012/04/29(日) 20:38:15.16 ID:xwR1mIdl0
去年の11月末頃のことを。
その日俺はバイトのシフトが入っていたので、大学から直でバイト先に向かった。
そしていつも通り仕事をしていると、店の外にチラッとなんか変な物が見えた。
色は白に近い灰色、人の形をしているのだが胴体や手足頭はあるけど他に体の凹凸
みたいな物が何も無くのっぺりしている。服を着ているようにも見えないけれど、
色の事もあって全裸という感じでも無さそう、そんな感じの奇妙な物体が店の
前を通り過ぎていく。

「うわなんだあれ」と思った俺は、まだ客も少ない時間だった事もあり外へ
出てそれを確認してみると、やはり人のような形はしているが人では無さそうで、
自分の真横を通り過ぎたので顔も見えたのだが、頭はあるけどのっぺらぼうの
ように目鼻口も髪の毛も何もない。
かといって前身タイツを着ているような感じでもない。

俺は急いで店の中に戻り、丁度近くにいた店長に「なんかすげーのいるんすけど!」
と店長を外に連れ出して見せたのだが、どうも店長には見えていないらしく「お前
何言ってんだ?」的な目で見られてしまった。
というより、こんなものが外を歩いていたらみんな注目するはずなのだが、そもそも
騒いでいるのは俺だけっぽく、どうやらその場の他の人には見えていないようだった。



858 名前:2[sage] 投稿日:2012/04/29(日) 20:38:56.78 ID:xwR1mIdl0
>>857の続き

その後もバイトの何人かに聞いてみたのだが、やはり俺以外には見えていない
らしく、そのうち俺がおかしくなったと思われてしまったのだろう、店長が「お前
最近レポート忙しくて大変だとか言ってたよな?別にクビにするとかじゃないから、
暫らく休みを取るか?」とまで言われてかなり心配されてしまった。

このままだと俺は頭のおかしいやつだと思われてしまう。そもそもあれは見る限り
こっちに危害を加えてくるような物でも無さそうだし、それにこっちに干渉してくる
様子もない。もしかしたら本当に俺が幻覚かなにかを見ているだけなのかもしれない
ので、とりあえずは「見えても気にしない」ようにする事にし、店長その他には
「ただの冗談だから気にしないで」的な事を言ってお茶を濁してその場は納めた。

それから数日、俺は「見えないふり」を続け気にしないようにしていたのだが、
俺とは違う曜日にバイトに入っている高校生のA君が、バイトの終る時間に
やってきてこう言い出した。
「○○さん、なんか変な物が見えるって言ってたらしいけど、それってどんなの
だったんですか?」と。

「今更蒸し返すのかよw」「なにこれ?新手の嫌がらせ?」と思った俺は苦笑いしながら
「あーあれ冗談だから、あんまマジにならんでくれよ」と返すと、A君は真面目な顔で「いや、
おかしなやつだと思われるから黙ってたんだけど、実は俺も数日前から変な人みたいなの
見えるんですけど…」と言い出した。
嘘をついている様子もなく、話を聞いてみると細部まで俺の見た物と同じ、更にA君
が言うにはどうもあれはただ道を歩いているのではなく、特定の人の後をついて行っている
ようだとの事だった。

続く



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525 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/05/17(日) 05:48:04 ID:Bf2WcP0v0
俺の友達に変なやつがいる、そいつの話を。

そいつは女なんだが、なんと言えば良いのか、とにかく不思議な感じのするやつで、
けっこうかわいいので最初俺は付き合いたいと思い色々しようとしたが、なぜか
雰囲気的にできずいつの間にか普通の友達みたいになっていた。

その子が去年の11月に俺のアパートに遊びに来ていた時のこと。最初はゲームとかやっていたが
途中で飽きてしまい、何となくテレビをつけてみていた。特に面白いものがやってるわけ
でもなく、ぼーっと見ていると、そいつが独り言のようにボツリと「あ…この人もだ」と言い
出した。

俺は殆どテレビを見ないので良く解らないが、どうも今映っている若手らしいお笑い芸人
の事を言っているようで、俺は「何が?」と聞き返した。すると彼女は、最初「何でも無いからw」
と笑って誤魔化していたんだが、俺は暇だった事もあり話題が欲しくてしつこく聞いてみた。
すると渋々こんな話をし始めた。

「こんな事言うと変な人に思われるかも知れないけど、むかしから特定の人に変なものが
見えるときあるんだ。高校生の頃まではほんとに極稀な感じだったんだけど、最近その変な
ものが良く見える、今の人にもそれが見えた」

俺は意味が解らず「それってよく言う霊感みたいなやつか?」と聞くと、彼女は「そうなのかな?
幽霊とかは見た事無いんだけど…」と言葉を濁した。
俺はその時は結構どうでもよくて、まあ話のタネになればと思い詳しく聞いてみると、彼女
が見えるのは人型の何かとか黒いモヤとか、そういう「よくある」ものではなく、たまに人の
背中から生えている木?のようなものが見えるときがあるらしい。

彼女はそこまで話すと、突然ハッとした顔をして「信じなくて良いよw忘れてw」と笑いながら言い、
その話をもう終わりとばかりに友達呼んで夕飯でも食べに行こうと言い出した。
何か雰囲気的に「それ以上その事を追求しないでくれ」と言っているようで、俺はまあいいか
とその話をするのを止めた。



526 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/05/17(日) 05:49:42 ID:Bf2WcP0v0
携帯で何人かの友達を呼んでファミレスで飯を食い、まだ時間あるしカラオケでも行くか?と
ファミレスの外で話していると、その彼女が人ごみの方を見て「あ…」と呟いた。結構大きな
声だったため、みんなその方向に注目していると。突然道を歩いていた高そうなスーツを着た
サラリーマン風の人が、よろよろとし始めそのまま道に倒れた。
周囲は大騒ぎとなり、救急車が呼ばれてその男の人はそのまま運ばれていった。
その一部始終を見終わった辺りの頃、女友達の一人がその子に「また見えたんだ…気に
しないでいいよ、○○(彼女の名前)のせいじゃないし」と話しており、どうも詳しく事情を
知っているようだったが、彼女はどことなく悲しそうな顔をしていて雰囲気的に事情を聞けるような
感じでもなかったため、その日は適当にカラオケに行きそのまま解散になった。

次の週の事。俺が大学のサークル棟の近くのベンチでマンガを読んでいると、例の彼女とあの時
彼女を慰めていた女友達が俺のところへやってきて、「ちょっと話があるからいい?」と
聞いてきた。
特にすることも無かった俺は「良いけど何?」と聞き返すと、場所を替えたいという事で近場に
ある喫茶店に場所を移す事にした。

「何か深刻そうな顔してるなぁ…」と思っていると、その女友達がまず口を開いた。
俺は例の木の話を聞いたので、一応関係があるしちゃんと話を聞いて欲しいらしく、その話を
し始めた。
女友達によると、彼女は子供の頃からその人に生える木が見えていたらしく、最初は親に
相談したらしいが。親はまともに取り合ってくれず、変な子供と思われるのも嫌でずっと
自分だけの秘密にしてきたらしい。



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